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2021年度

「地方創生賞(コト部門)」

コト部門前橋の「まちなか」から
ニッポンの地方を面白くする会社・MMA
群馬県前橋市

概要

当法人は、群馬県前橋市を拠点とし、行政機関、特定非営利活動法人、市民、企業、教育研究機関等との連携により、まちづくりに関わる課題について、調査研究、計画立案、実践、並びにこれらの支援等を前橋ビジョンのもと行なうことを目的とし、また活動を通じて、前橋市における質の高い都市空間の整備と保全、並びに地域社会の改善を図ると共に、その成果を群馬県、全国各地、更には世界各地へと広く公開し、応用、普及させることを目指しています。以下に代表的な取組みを記載します。

【「前橋めぶくフェス」の企画運営】
「前橋市のビジョンを体験」するイベントです。年間を通して継続的に魅力的な参加者を紹介し、様々な市民活動の「めぶき」を市民の誇り・喜びへと昇華するプラットフォーム作りを行っています。2017年の開催では計4日間で累計2.5万人の来場がありました。

【商店街小売を通した文化伝承】
商店街の老舗呉服屋「小川屋」と連携し、伝統技術継承の課題に直面している着物産業とその本質的価値を伝えるため、単に商品の売買だけではない、文化的な新しい展示販売会の企画を行っています。呉服問屋大手である(株)大松東京本社(日本橋)の創業82年度記念展覧会「暁光展」でも採用され、それを契機に栃木と茨城の小売店でも開催。今後全国展開が計画されています。文化継承の企画を通して全国の小売店にオンライン時代におけるリアル店舗の存在意義再考の機会と前橋市の共創文化を全国の商店街へ伝えていきます。

【地域住民の交流施設の創出】
シェアオフィス「comm」の運営。ビル一棟を地域の手とスタッフによりセルフリノベーションし2018年オープン。1Fはダンス教室、ヨガスタジオ等。2Fは前橋の地域創生に大きく寄与している田中仁財団事務局をはじめ、在学起業した大学生から高齢者のウォーキングコミュニティ事務局など、年代職種も幅広い計14団体が在籍。3Fは街の会議室(最大40人収容)、地元大学のサテライトキャンパスとしての教室、起業家を育成する郡馬イノベーションスクールの学び舎等で活用しています。「つながり」を想起させるcommという屋号がついたこの場所は「働く」と「学ぶ」そして「遊ぶ」ことをWell-beingに楽しむ舞台として利用されています。以上これらの市民活動を行政と深く繋ぎ、官民連携して地域共創を推進しています。

PRポイント

前橋市では、地域や社会の課題を民間と行政が共有し、両者の連携による解決に向け、多種多様な形態による官民共創の取組みを進めてきました。その中の1つ「都市魅力アップ共創事業」は、民間の感覚に近似したスピード感のある事業展開を目指し他の地域にはない、前橋市独特の民間共創のモデルケースとして市内外に発信することを目的に2013年から実施されました。その共創事業の1つが「前橋ビジョン策定プロジェクト」。民間がまとめた「めぶく。」というビジョンが市に寄贈され行政はそれを受け入れ市のビジョンとして制定しました(MMAは一連のサポートを担う)。前橋市内に拠点を置く起業家有志により結成された「太陽の会」(MMAが事務局を担う)は、各社が毎年純利益の1%(最低額100万円)を前橋市のまちづくりのために寄付金として拠出します。(現会員24社)その拠出金は、岡本太郎の作品である「太陽の鐘」を設置・復元するための費用に寄付され(2018年に紺綬褒章受章)、また遊歩道の再整備費用に寄付するなど、従来では公共事業である街の景観文化の高質化に寄与する事業を民間資金で行なっています。まさに官民連携を超えた官民共創の形が生まれています。市役所職員と会議室でなく街で会い、次に仕掛けるプロジェクトを企画するなど日常的に官民がコミュニケーションを取り、難儀も含め共有しながら前進しています。立場を越えて繋ぎ拡げていくMMAの動きが評価され、2019年に関東商工会議所連合会三村会長よりベストアクション表彰を受賞。同年には地域金融機関・しののめ信用金庫との地域経済活性化に向けた連携協定を締結。2021年にはMMAと前橋市の働きかけにより同信用金庫と(一財)民間都市開発機構による「前橋まちなかまちづくりファンド」が創設されました。昨今の地方移転、移住ニーズの高まりと地域活動の表現舞台を増やすべく、2021年2月にまちなかの遊休不動産再生を扱う「合同会社ドーナツ」をMMAメンバーにより設立。同ファンドから資金調達を行い、遊休不動産と若き芽の事業者をつなぐことで街の課題解決とにぎわい創出に寄与しています。これらの動きはすべて準備段階。地域における新たな価値創造は、とても時間の掛かる作業です。前橋の若い活動が面白いと感じていただけたなら、ぜひ遊びに来てみてください。私たちはいつでもこの街にいます。


参考サイト