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2021年度

「地方創生賞(モノ部門)」

モノ部門明日 わたしは柿の木にのぼる
福島県国見町

概要

弊社は、“今日と未来を、晴れやかに。”というビジョンを掲げ、眠ったままの地域資源を見つけ、価値あるものにし、地域と都市で、しあわせが循環する社会をつくることを目指している。その中で、「明日 わたしは柿の木にのぼる」というオーガニックコスメブランドを2020年1月に立ち上げた。これは、柿にまつわる古来の知恵をいかしたデリケートゾーンのためのフェミニンケアブランド。福島県でとれた柿の皮から抽出した成分であるカキタンニンの消臭・収斂効果を活用し、防腐剤や鉱物油などの石油由来成分を一切使わず、厳選した植物由来成分によるシンプル処方にこだわっている。デリケートゾーンは自分の心と身体を知るバロメーター。1日10秒でもデリケートゾーンをケアすることで、ご自身をいたわるきっかけとなれたら。そして、女性がもっと自由に生き生きと輝ける未来へ繋がる一翼を担えたら。そんな願いを込めて、製品を作っている。主原料となる「柿の皮」は、弊社が本社を構える福島県国見町特産である干し柿の一種「あんぽ柿」を製造する際に出るもの。「柿の皮」には消臭・収れん作用のあるカキタンニンが豊富に含まれ、かつては木材の仕上げに塗られる等、様々な用途で有効に活用されてきた。しかし現在は生産者の高齢化や人手不足により、廃棄されるのみになってしまっている。弊社の事業で取引をしてもらっている生産者の方々は、計算できない自然を相手に、毎年同じ品質の農作物をつくることに努め、優しくて実直なお人柄。そんな生産者さん方が愛情込めて育てた柿を無駄にせず、国見町の地域活性化へつなげたいという思いが、商品開発の理由となっている。
【活動方針】
◉わたしたちは、化粧品などの原料生産地域に拠点を置いて活動しています。
◉地域の暮らしに寄り添い、歴史や生活文化を尊重する取り組みを大切にしています。
◉高齢者や社会的弱者の生活を支える取り組みを目指しています。
◉こどもたちの教育活動を支援する取り組みを目指しています。
◉地域の環境保全や豊富化を推進する取り組みを目指しています。
◉産地の状況やストーリーを発信し、ユーザーと作り手を繋ぐ取り組みを大切にしています。
◉会社としてそして個人として「誠実」であることを大切にしています。
◉お客様、お取引先様、地域の方々など全ての関わる人たちを大切にします

PRポイント

①SDGs2(飢餓をゼロに)+SDGs12(つくる責任/つかう責任)
柿を「あんぽ柿」という干し柿に加工する過程で出た柿の皮を活用している。昔は地域で子どものおやつになっていた柿の皮(あんぽ柿の製造工程で出るもの)が現在は全て廃棄されており、その廃棄される柿の皮を契約農家から買い取り、成分を抽出し、化粧品にしている。今まで価値がないとされていた農産物や廃棄されていたものについて、新たな仕組みの構築や、未利用資源の活用を行うことで、生産者の所得向上による子供たちの教育格差の是正及び後継者不足を緩和する持続的な産業創出を目指している。
②SDGs8(働きがいも経済成長も)
福島県出身の若者がUターン等で地元に戻ってくるタイミングで正社員として雇用をしている。若者は、地元で「やりがいのある」仕事を見つけられない場合が多い。弊社では、本人の希望や適性に応じた仕事を創造している。古い慣行やしがらみなどが原因で「若者の気持ちや能力の芽を摘まない」ことを徹底している。
③SDGs5(ジェンダー平等を実現しよう)
地域が活性化するという観点のみなく、お客様に地域のモノがどのような価値を提供できるか、という観点を大事にしている。今回は、「女性」に焦点を当てた商品を開発。女性に多くの役割が求められるようになった現代、女性が自分自身の心身を健康に保ちながら、もっと自由に、生き生きと輝ける未来を応援すべく、デリケートゾーン ケアという欧米では古くから女性の健康課題として当たり前に行われてきた新しいライフスタイルを日本でも普及できるようブランドを展開している。そこで、製品の販売に止まらず、女性のウェルビーイングやヘルスリテラシー向上に繋がる活動を多岐にわたり実施。ブランドの考えに共感いただき、東京都が主催する女性起業支援イベントの企画実施をさせていただいたり、WEBマガジン「柿の木便り」で産婦人科医をはじめ様々な専門家と連携した発信を行ったりしている。また、経済産業省が実施する「フェムテック等サポートサービス実証事業」にも採択され、福島県内での自治体との連携も強化している。また、大企業との連携も増加している。こうした事業を通じて、「地域の活性化」のみならず、地域のモノをきっかけとして、男女ともに正しい知識が普及し、違いを理解しあえる社会の構築を目指していきたい。


参考サイト