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2022年度

「地方創生賞(コト部門)」

コト部門RENEW
福井県鯖江市、越前市、越前町

概要

持続可能な地域づくりを目指した工房見学イベントです。イベントでは越前漆器・越前和紙・越前打刃物・越前箪笥・越前焼・眼鏡・繊維の7産地の工房・企業を一斉開放し、見学やワークショップを通じて、一般の人々が作り手の想いや背景を知り、技術を体験しながら商品の購入を楽しむことで、来場者に産地のファンになってもらうことを趣旨としています。毎年10月に開催されるRENEWのコンセプトは「来たれ若人、ものづくりのまちへ」。若者たちが憧れる、ものづくりのまちを目指しています。2015年に鯖江市河和田地区から始まった同イベントは 2022年まで8回開催されてきました。2022年は延べ37,000人の来場者が訪れ、売上は約3,000万円と、日本最大級のオープンファクトリーイベントへと成長しました。また、RENEWは狭義の産業観光だけにとどまらず、雇用創出、産地内教育、通年での産業観光推進など、産地の熱量を上げる様々なプログラム展開により、「ものづくり」から広がる「まちづくり」「ひとづくり」といった、産地の未来を醸成する好循環を生み出してきました。RENEWが始まった2015年から、産地に変化が生まれ合計33もの新規店舗がオープン。通年でものづくりの魅力を楽しめるショップやギャラリー、工房併設型店舗などができ、産業観光を目指す土壌が整ってきました。さらに、RENEWの開催をきっかけに、産地の中で気運が生まれ雇用者が40名を超えました。河和田地区を始めとして越前鯖江・ 福井に移住する若者も増加しています。移住者がものづくりの工房や関連企業で働き始めたり、移住者同士でのイベント開催をしたりと、少しずつ新たな風が吹いています。

PRポイント

福井・越前鯖江では、半径10km圏内に地場産業が集積しています。越前漆器、越前和紙、越前打刃物、越前箪笥、越前焼といった伝統工芸やメガネ、繊維と、7つの産業が根付いており、古いものは1500年以上もの歴史があります。半径10km圏内で7つの地場産業が集積している土地は全国的にも珍しく、様々なものづくりに親しめるまち。異なった産業が隣同士にあるからこそ、それらの技術を組み合わせた新しい工芸・新しいものづくりが生まれました。異なる産業の職人たちが集積しているため、幅広いものづくりに触れることができます。私たちは越前鯖江全体が、1年を通して楽しめる産業観光のまちへ発展することを目指しています。RENEWを通じて、産地の企業が観光に目を向けています。産業観光が福井の観光の一つの柱になるとともに、ものづくりの事業者にとっても新たな収入の軸になることが狙いです。さらに、2024年に福井では北陸新幹線が開通予定であり、地域資源への期待が高まっています。「福井は産業観光のまち」と認知を高める貴重な機会であり、それに向けて以下の3つに取り組んでいます。1.通年型の観光コンテンツ開発:いつ来ても楽しめる、ものづくりのコンテンツを充実させます。現在イベント外での来場者はまばらであり、観光地へと発展させるために、通年型の工房見学やワークショップの数を増やします。収益化を想定してメニュー開発することで、売上が伸びる仕組みを整えます。2.ものづくりだけじゃない、食や宿の充実:まるごと産地を楽しんでもらうには、飲食店や宿泊施設の充実が欠かせません。食や宿といったものづくり以外の施設を増やすことで、来訪者の滞在時間を増やし、より深く福井に触れてもらう時間を作ります。現在は宿泊施設やコーヒーショップ、本屋などがオープンしました。少しずつ気運が上がってきましたが、さらなる拡充が必要です。産地の雇用を支援するプロジェクトや移住支援などにも積極的に取り組んでいます。3.産地PR:産業観光を推進するためのメディア運営を行います。「Craft Invitation」という独自の紙媒体・メディアを活用し、越前鯖江へ足を運んでもらうために発信。越前鯖江のクラフトツーリズムに特化したメディアとして、ものづくりや職人、観光体験などを幅広く紹介します。知られざる越前鯖江のクラフトツーリズムの魅力を知ってもらいます。


参考サイト