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2022年度

「実行委員会特別賞」

実行委員会特別賞日本ミツバチの蜂蜜 「凛」
鹿児島県南大隅町

概要

鹿児島県大隅半島南端にある「南大隅町」は鹿児島県内43市町村の中で高齢化率・過疎化率一位、住民の70%以上(兼業含む)が一次産業に従事しているという典型的な過疎高齢化の町です。町内には限界集落が点在し、中でも佐多辺塚地区は国内有数の原生林に囲まれ、暖帯林としては世界的にも貴重な植生群を有しており、これらの中には天然記念物や固有種の「辺塚ラン」「辺塚だいだい」や多種に渡る「薬草」や「野草」などが自生しているなど、一年中多種多様な花が咲いている非常に温暖で風光明媚な地域です。 佐多辺塚地区ではこれらの自然環境にマッチした「日本蜜蜂の養蜂」が古来より引き継がれてきており、地元では「原生林のハチミツ」として重宝がられてきましたが、他の地域にないような高品質の「日本蜜蜂の蜂蜜」であるにも関わらず、高価で数量も限られていることから販売先がなく、又加速する高齢化も有り、結果として地元での「日本蜜蜂の養蜂」は年々廃れる一方でした。弊社としては10年ほど前から「日本蜜蜂のハチミツ」の価値を知ってもらうべく、贈答用として特定少数の方々に提供し、又販売もしてきました。そして昨年、コンサルティング会社との協業により、「小さな宝」としてブランディング事業に着手したところ、新聞・テレビ等で取り上げられるようになり、少しではあるものの販売量も増え、最近になり佐多辺塚地区での養蜂の数も増えてきているようですし、県外からの原生林の見学も兼ねた交流人口も増えてきています。数量は限定されているものの、この地域ならではの「高品質の日本ミツバチの蜂蜜」が評価されることにより、地元養蜂家の現金収入にもなり、採算を度外視した、文化として代々引き継がれてきた養蜂の技術が今後も継続していくのではないかと考えています。

PRポイント

➀ 当地の日本蜜蜂の蜜源は全て原生林と薬草などに咲く花であり、人的に栽培された花の蜜は皆無に近く、他産地の「日本蜜蜂」と比較しても特異性が高いといえる。➁ 西洋蜜蜂のハチミツの集蜜力は日本蜜蜂の約5倍。しかも、日本蜜蜂の採蜜サイクル年一回(11月)に対して、西洋蜜蜂は年数回の採蜜が可能。➂ 西洋蜜蜂は人間が設置した巣箱で確実に巣をつくり逃げる事はない、100%「養殖」だが、日本蜜蜂は環境が変わると逃げてしまう、100%繊細な野生。結果、国内で流通しているハチミツの99.9%は西洋蜜蜂のもので、日本ミツバチは0.1%以下と言われている。➃ 日本蜜蜂のハチミツは西洋蜜蜂に比べて、コクが深く濃厚な味わいとなっているが、西洋蜜蜂は「育てやすさ」「集蜜量の多さ」など効率は良いものの味わいが軽い。➄ 日本蜜蜂は採蜜サイクルが長いため、蜜が熟成され部分発酵が進み有機酸が発生し、糖度が高く、ほど良い酸味が加わってヴィンテージワインに例えられる。➅ 日本蜜蜂の耐毒性は極めて低く、小さなショウジョウバエ以下と言われており、離れた地域で微量の農薬が散布されただけで群が全滅してしまう事も多い。つまり、元気な日本蜜蜂が集めたハチミツや蜜蝋は、それだけで安全なものという事が出来る。➆ 昨今、世界中で問題になっている「ハチミツからネオニコチノイド検出される」という報道や記事とは(当地の日本蜜蜂のハチミツは)全く無縁の存在である。


参考サイト