地域の将来を支える名品の発掘から市場開拓には、それを後押しする力が不可欠です。自治体や企業の取組に留まらず、最近は個人で頑張っている方も多くいらっしゃいます。丸の内de地方創生部門では、東京という都市部において地域を盛り上げる取組や情報発信をされている方々にフォーカスし、その取組を表彰します。
地域の将来を支える名品の発掘から市場開拓を、東京という都市部から盛り上げていくためには、主体となる「人」が重要です。
「逆参勤交代構想」は、首都圏の大企業社員の数%が、地方で勤務(参勤)する期間限定型リモートワークのアイディアであり、働き方改革と地方創生を同時に実現させる可能性を秘めています。
なお、この構想は、三菱総合研究所プラチナ社会研究所の松田智生主席研究員により推進されています。
現在、都市部の企業では働き方改革、地方では地方創生の担い手不足が喫緊の課題となっていてます。
これらを縦割りにでなく、包括的に解決し、眠っている潜在力の高い名品やストーリーの発掘から販売戦略、情報発信までを総合的に担う担い手、いい意味での「ヨソモノ目線」の担い手を、逆参勤交代で確保していく構想です。
参勤交代は江戸幕府が地方大名の力を抑制するために、数年に一度の江戸への参勤を命じたものです。
全国の大名にとっては大きな負担となりましたが、これがもたらしたメリットは多々あります。
街道が整備され、宿場町が栄え、江戸では大名の妻子や藩の役人が暮らす藩邸が整備、江戸に地方の名品が紹介されました。
江戸の参勤交代は地方から江戸でしたが、逆参勤交代構想は東京から地方への流れです。
逆参勤交代先の地方には社員が働くオフィスや住宅の建設が始まります。
新規に建設しなくても、既存施設のリノベーションや、企業単独でオフィスをつくるのではなく、共同のオフィスでも良いでしょう。
住まいはお洒落にリノベーションした集合住宅や古民家も素敵です。
逆参勤交代者の移動や消費で経済が潤い、結果として雇用や税収が増えることにもなります。
また、ふるさと名品の最大の悩みは、ブランディングと販路開拓ですが、逆参勤交代社員でその分野の専門家が活躍し、人材を都市と地方で共有する新たなシェアリング・エコノミーを実現します。
「逆参勤交代構想」により新たな人の流れを創ります。
それは個人も企業も地域にもメリットがある、三方よしの構想といえます。